産学協同キャリア教育授業

〜課題解決型学習〜

課題解決型学習(以降、PBL)は、「ある課題が示され、その課題を解決するために必要な知識や能力とは何かを学生自らが考えた上で、その知識や能力を身につけ、課題解決に役立てるという流れを持った学習」です。

(参考:伊吹勇亮「課題解決型授業における満足度と教育成果との関係」高等教育フォーラム 4, 9-16, 2014-03京都産業大学)

1.はじめに

本プロジェクトは、2015年度からスタートしました。

人材採用・獲得を超えて、「地域が求める人材を、地域の企業で育てる」を合言葉に、プロジェクト趣旨にご共感いただける企業様との協同により歩んで参りました。

大学1・2年生向けの選択科目内において、学生の「社会人基礎力」が向上する授業を提供することを目的とした産学協同を行っています。


2.展望と対策

本プロジェクトは、学校教育から社会人への移行期における入職のミスマッチや離職回避、また在学中の退学回避の解決を目指しています。

そのために、在学中のころから、学業と就業の循環学習による職業意識の形成の場をつくります。

(2018年度授業教材より)

3.PBL授業の流れ

学生は企業から出されたミッション(課題)に対して、グループに分かれて作業を分担し、主に学生同士の質疑応答で授業は進行します。 プレゼン力、コミュニケーション力が養われ、本格的な就職活動に向けて、自分に相応しい職業や進路を見出すきっかけとすることができます。


( 沖縄国際大学キャリアデザイン論シラバスより)
(PBL授業の流れ)

4.年間スケジュール


4-a)大学と企業のPBL勉強会

課題解決型授業は、平成29年度に大学と企業のPBL勉強会(全5回)を開催し、全15回の共通プログラムを定義しました。このプログラムに基づいてPBL授業が実施され、「社会人基礎力の向上」と「目標設定マネジメント力向上」を目指します。課題解決型学習の共通プログラム開発では「ミッションの設定方法」「学生が気づきや学びが得られるカリキュラムアプローチ」「学外活動の際の移動手段」「必修科目やアルバイトとの両立」など様々な課題が企業と大学と講師で議論がなされて、プログラムの質の向上と効果向上に毎年取り組んでいます。


(社会人基礎力とは、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力(12の能力要素)から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、経済産業省が2006年に提唱しました。)

4-b)授業スタート

全15コマ(企画作成トレーニング、チームビルディング、企画づくり、企業参加授業、発表づくり)を実施します。

4-c)中間発表

企業課題について、学生が企業訪問とグループ討論を重ねて、企業の現状と問題点と解決策を提示します。発表を受けて企業から学生に、解決アプローチの視点や手法、発表の工夫をアドバイスします。

4-d)最終発表

企業からのアドバイスをヒントに、訪問とグループ討論をさらに深めて、課題解決アプローチの最終発表を行います。

4-e)大学合同ポスターセッション

沖縄国際大学「キャリアデザイン論」と沖縄大学「キャリア開発論」の授業で「課題解決型学習(Problem Based Learning)」を受講した学生が、主体的に行動する最初の大学外活動です。

他大学の事例や取り組みにヒントを得て、次学年の大学専門科目履修の応用や学外活動におけるキャリア形成となることを期待しています。

(※2019年度から休止中です。)

4-f)スパイラルアップゆんたく(産学協同フィードバック授業)

成長グセと自信の定着を計り、企業から学生へのフィードバック授業を行います。

5.参加者の声

  • 大学間の交流及び学生自身の学びを大勢の場でアウトプットし、企業の御担当者から評価をいただくことで、非常に大きな教育効果がある(大学教員の声)

6.学生アンケート


<2020年度>
<2019年度>
<2018年度>